
「見せ方整理シート」って、実際どんなもの?自分でやってみました
「見せ方整理シートって、結局どんなものが出てくるの?」
ちょっとピンとこないですよね。言葉で説明するより、実物を見てもらうのが一番早いかと思います。
ということで、いちばん遠慮なく題材にできる相手——七穂デザイン自身を使って、実際に作ってみました。中身を簡単にではありますが、順番にお見せしながら、「こういうことをやっています」をご紹介します。
※ これは一例です。中身はお客様によって変わりますし、業種が違えば見るところも変わります。「こういう雰囲気のものが返ってくるんだな」くらいの目で読んでいただけたら嬉しいです。
まず、表紙と「1ページ要約」
シートは、表紙のあとに「1ページ要約」から始まります。
細かい中身に入る前に、いちばん大事なところだけを先に1枚にまとめておく。ここを読めば、全体像がつかめるようにしています。
わたし自身の場合は、こんな項目が並びました。
- ほんとうの課題
- 届けたい相手
- いちばんのズレ
- 見せ方の方向
- まず動かす順番
- 大事な姿勢
そして、中心に置く言葉も、ここに大きく入れます。わたしの場合は「育ってきた仕事に、今、似合う見せ方を。」でした。
忙しいときは、まずこの1枚だけ見てもらえれば大丈夫です。続きは、あとからゆっくり。
①「ほんとうは、何に困っているのか」を掘る
本体の最初は、表向きのご相談の、その奥を掘るところから始まります。
わたしの場合、表向きはこうでした。
HP・名刺・パンフレットを作り直したい。
でも掘ってみると、困っていたのは媒体の古さではありませんでした。「今の自分が、何をしている人なのか」が、自分の中で言葉になっていない。だから何を作っても“きれいなだけ”になりそうで、手が止まっていた。作り直したかったのは見た目ではなく、見せ方そのものだったんです。
シートでは、この「表向きの相談」と「奥にある課題」を、分けて書き出します。ここがはっきりすると、あとの全部がぶれなくなります。
②「外からどう見えているか」と「実際」を、並べる
次に、外からの見え方と、実際にやっていることを、左右に並べます。
わたしの場合は、こんなふうにズレていました。
| 外から見えていそうな印象 | 実際にやっていること |
|---|---|
| 名刺やチラシを作る人 | 何を作るべきかから一緒に考える |
| 欲しいものだけ作る人 | 今の仕事に合っているかを見る |
| 言われた通りに作る人 | 言葉や構成まで含めて整理する |
並べてみると、ぽっかり空いている部分が見えてきます。いちばん時間をかけている「作る前に一緒に考える」ところが、外からは見えていなかった。
このページは、お客様にお渡ししても「あ、それ言いたかったけど言葉にできなかったやつだ」と言われることの多い場所です。
③ 使えそうな言葉を、たくさん出して、絞る
ズレが見えたら、これから何を中心に伝えるか。媒体ごとに使えそうな言葉の候補を出します。完成コピーではなく、これから育てていくためのたたき台です。
中心に置く言葉、相談の入口に使う言葉、サービス説明に使う言葉……と、用途ごとに分けて並べます。
それと同じくらい大事なのが、なるべくなら使わない言葉を決めること。わたしの場合は「想い」「ブランディング」「伴走型」を外しました。立派に見えるけれど、らしさがぼやけるし、相手も身構えてしまうので。何を言うかと同じくらい、何を言わないかを決める。これも整理の仕事です。
④ 最後に「次の制作へ、どう反映するか」
シートの最後には、「次の制作への反映メモ」を付けます。
整理して終わり、ではなくて——この整理を、HP・名刺・パンフレットに、具体的にどう落とすか。媒体ごとに「方針(何を大事にするか)」と「具体(実際に手を動かすこと)」の2段でまとめます。
たとえばHPなら、「完璧に作り込むより、まず相談まで進める状態を優先」という方針の下に、「トップの最初の言葉に中心のコピーを置く」「相談のハードルを下げる一文を入れる」といった具体を並べる。ここまであると、整理がそのまま、次の一手につながります。
このシートは、渡して終わりではありません
ここまで読んで、「ずいぶん勝手に分析されるんだな」と思われたかもしれません。でも、実際のところ、
このシートに書いてあるのは、あくまで「今、外から見るとこう見えますよ」という見立て、たたき台なんです。「そうそう」「いや、ちょっと違う」と一緒に話していくことで、はじめて完成します。
それに、このシートは、このあと制作に進まなかったとしても、無駄にはならないようにしています。整理した内容は、今後の発信やプロフィール文、サービス説明、販促物などを考えるときの土台として、ご利用いただけます。
見せ方を見直したくなったとき、いつでも立ち返れる資料。そんな立ち位置として作っています。
ちなみに、この記事では全部はお見せできていません。アイキャッチ画像からもご覧いただけるように、実際に資料にするとどんなに絞っても、かなり読みごたえのある資料になりました(笑)
あなたの見せ方も、一度ほどいてみませんか
「今の名刺やHP、なんだか今の仕事に合ってない気がする」
「でも、どこをどう直せばいいか分からない」
そういう、もやっとした段階で大丈夫です。何を作るか決まっていなくても、かまいません。
自分のことは、自分がいちばん見えないものですよね。だから一緒にほどいていきましょう。それが、デザインを始める前の、わたしの仕事です。
見せ方整理シートは、制作前の整理としてサービスに含めています↓
